一括査定サイトに査定の申し込みをしたとたん、いろんな買取業者から「ぜひ当社にお売りください!」「査定はまず当店にさせてくださいよ」などといった営業電話が入ります。
1件や2件ならともかく、複数の業者から何度も電話がかかるとうんざりして、営業電話がかかってこないような査定サービスはないものかと思ってしまいます。
その一方で、車を売るならなるべく高く買い取ってくれる業者に売りたいと思うのはとうぜんで、1万円でも高く買い取って現金にしたいはず。
そのためには営業電話で得られる交渉材料も知っておきたいし、とはいえ大量の電話は迷惑だし時間のムダになりかねません。
今回は、車の買い取り査定の営業電話のメリットやデメリットについて考えながら、営業電話がないサービスについての注意点などをご説明していきます。
最後に営業電話がかかってこないオススメのサービスと、適度に営業電話がかかってくるおすすめのサービスをふたつご紹介します。
車査定で「営業電話なし」はもったいない?
営業電話が鳴り止まない理由
車の査定サービスのなかでも主流になりつつあるのが、インターネットで申し込む「一括査定サイト」です。
ただし、冒頭でもお話しましたが車の一括査定サイトに個人情報を入力し、査定の申し込みをすることで複数の業者に個人情報が流れてしまい、営業電話が多数かかってくることがあります。
ファーストコンタクトが勝利する?
一括査定サイトの仕組みとしては、登録している業者に対して「こんなクルマの査定依頼が入りました」というお知らせをより多くの業者に告知し手数料を稼ぎます。
買い取り業界では常識なのですが、ユーザーは1番に電話が繋がった業者に査定依頼をすることが多く、2番手、3番手になると電話も取ってもらえないケースもあります。
人気車の争奪戦が激しい
とくに人気車の情報が登録されると、とにかく早いもの勝ちなので、我先にと電話をかけてきます。
人気車を買い取りすることができれば、店頭に並べたりネットに掲載するなり、すぐに再販することができるので利ざやが確実に出せるとどの業者も考えているからです。
営業電話で得られる情報もある
買取査定を依頼するユーザー側にとって営業電話はたんなるセールストークを聞かされるだけではなく、自分のクルマの人気度をしることができたり、車を売却するときの疑問にも答えてくれます。
とくに車の査定を依頼したことがない、または数年ぶりに利用するユーザーにとっては、分からないことは電話でのやり取りのほうがスピード感があります。
また、業者によっては出張査定をしてくれることも多く、自宅や職場の近くまで来てくれるので、仕事の都合や引っ越しが近いなど、忙しい人にとってありがたいサービスもあります。
代車が借りられることもある
買取業者のなかには車を買い取るために短期間ですがかわりの代車を貸出してくれることもあり、これらのサービスは電話で問い合わせをしないとわかりません。
これも営業電話を受けて直接話すことで引き出すことができる交渉の一つといえ、「代車が借りれないなら他社さんにします」と、断り口上にすることもできます。
ただし代車を貸してくれる業者は少なく、代車を条件に買い取りも決めてしまうと代車のコストを上乗せされてしまうこともあるので注意が必要です。
車の査定で交渉しないとどうなる?
業者の言い値で安く売ってしまうリスク
買取業者にとってもっともありがたいパターンは、その場で査定額を出し即決してくれることで、「おいしい案件」ということになります。
そのとき、よく使われる決め文句が「今ここで決めてくれるならプラスで◯万円上乗せします」というセールストークで、提示された買取額がはたして高いのかどうかも分からなくなってきます。
この「即決してくれるならプラス◯万円」は、買い取り業界では余力を残した査定額であることが多く、いっきにたたみかけられてしまうこともよくあります。
まずは「交渉ありき」で査定額を出してくる
たとえば、同じ買取業者の担当者でも厳しい査定をする査定士もいれば、「買い取りできないよりマシ」と少し高めの査定額をつける査定士もいます。
それくらい車の買取査定にはばらつきがあり、とくに100万円を超えるような場合だと10万円くらいの査定額のズレはありますし、50万円未満の査定額でも3万円~5万円の差が出ます。
いきなり高めの金額を提示して短期決戦でいくタイプの査定士もいれば、相手を見ながらジリジリと金額を上げてくるタイプもいます。
どちらにせよ、いきなり最高額を出してくることはなく、ユーザーからの「あと少し上乗せできませんか?」という価格交渉を想定したうえでの提示金額です。
とはいえ、買取額の上限はだいたい決まっているので、相手に余力がある場合は交渉をすることでさらに上乗せをさせることもできます。
営業電話が苦手な人や忙しい人はどうする?
車を高く売るためには、買取価格の交渉をすることは非常に大事なのですが、業者のなかにはかなり強引な言い方や不愉快なくらいしつこい人もいます。
それでも営業電話を避けつつ車を少しでも高く売りたいと考えるユーザーさんは少なくありません。
ここからは、営業電話が少ないサービスやまったく営業電話がかからない車の査定サービスを紹介し、自分に合ったサービスを選ぶといいでしょう。
簡単に説明すると
・メールのやり取りで査定依頼をする
・オークションに出品する
・高い査定額を提示した業者とだけやり取りする
この3つのパターンがありますが、メールに関しては「メールのみ」にはならないこともあり、申込みをする際に確認しておく必要があります。
営業電話が少ない査定サービスもある
以前の一括査定サイトでは査定依頼の申し込みをした時点で、登録している業者すべてに電話番号が開示され、営業電話が短時間に鳴りつづけることになりました。
そのため営業電話を嫌うユーザーも多く、そのニーズに合わせた新しい車の査定サービスも増えてきています。
メールでやり取りできるサービスを選ぶ
カーセンサーでは買取査定の依頼をする際に、買取業者を選ぶことができてメールでのやり取りを希望することができます。
ただし、すべてのやり取りをメール完結することはできず、電話連絡も必要になりますが、それでも営業電話がじゃんじゃんかかってくることは避けることができます。
仕事の都合などですぐ電話に出られない方にはありがたいサービスですが、メールならではのデメリットもあり、やり取りにスピード感がないので車をスピーディに売れないことになります。
高い査定額の業者だけ選ぶ
スマホだけで申し込める査定サービスのなかでもMOTAなら一括査定サイトとオークションのあいだをとったようなサービスになっています。
MOTAに査定依頼を申し込むためには車種や年式、走行距離などを登録する必要がありますが、その車に対して高い査定額を提示してきた上位3社とだけやり取りをします。
つまり3社以上の業者とやり取りをすることはなく、なおかつ高い査定額を出してくれた業者なので、車を高く買ってくれる業者だけをピックアップできます。
営業電話はうっとうしいが、問い合わせや要望もしっかり伝えたいし、査定をスピーディーにすすめたい人にはオススメのサービスといえます。
オークション代行サービスを利用する
新しい車の売り方としてかなり普及しつつあるのが、オークション代行サービスで、営業の電話が一切ないのが最大の特徴でありメリットといえます。
やり取りをするのはオークションを運営する会社のオペレーターだけなので、もっとも電話のやり取りが少なくて済むので、買い取りの勧誘電話などが苦手な人にはおすすめです。
まとめ
車の一括査定サイトに対する悪いイメージを持っているユーザーさんが増えています。
その背景には、業者からの営業電話がひんぱんにかかってきたり、似たようなセールストークを複数の業者から聞かされたりで不信感が募っていくからです。
ですが、中古車としての車の価値は車種や年式、走行距離だけでは決められず、経験豊富な査定士でも査定額にバラつきがあり、なおかつ少しでも安く買い取ろうとしてきます。
つまり査定士の言い値どおりに車を売ってしまうとかなり安い査定額となり、10万円以上の損をしてしまうことも珍しくありません。
そこで効率よく交渉するには、ある程度は交渉する業者を絞り込むことも大事になってくるので、一括査定サービスのいいところを利用することが望ましいです。
また、インターネットのネットワークを活用したネットオークションなら、運営会社とのやり取りだけで営業電話は一切ありません。
あとはオークションに参加する業者が入札を繰り返すことで買取価格が上がっていくのを見守るだけで、交渉は必要ありません。
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