車の一括査定サイトで査定を申し込むと複数の買取専門店から「ぜひ当社に売ってください!」みたいな営業電話がかかってきます。
それだけ車の買取りには利益を出すチャンスがあるわけですが、車を売るユーザー側としては1万円でも高く車を売りたいところです。
今回は車の一括査定サイトを利用して車を高く売る交渉術を紹介していきます。
車を一括査定で高く売るコツとは
買い取り店のスタッフと一対一の交渉は不利すぎる
買取専門店などで車を高く売るには交渉をする必要がありますが、交渉のプロである彼らを相手に好条件を引き出すのはなかなか難しいです。
ですが、こちらは「売ってあげる側」であり、買取店は「売ってもらう側」なので、利益が出せる範囲ならなんとか売買契約を結びたいと考えています。
つまり相手の思うがままの買取額にならないように、うまく好条件を引き出す手順を踏めば、最高額とはいかないものの、安く買い叩かれてしまうことはないでしょう。
そのためには、より多くの情報を入手しセールストークに対抗する必要があり、インターネットを活用することで多くの情報にすばやくアクセスできます。
一括査定サービスを利用する
車を高く売るためには、いくつかの戦略がありますがオンラインで車の情報を入力し、複数の買取業者から見積もりを取得することで、価格の相場を知ることができます。
その車の相場に詳しくなると、査定士の出した買取価格に対して妥当なのかどうかの判断をすることができます。
オンラインの査定サービスで多いのが「一括査定」と呼ばれるもので、1つのサービスに申し込むとそこに加入している業者にあなたの車の情報が開示されます。
買い取りたいと思った業者は査定を申し込んだユーザーと直接連絡を取ろうと電話で連絡を取ってきます。
デメリットもある
一括査定サービスのデメリットは、複数の買取業者からの営業電話が我先にとかかってくることで「わずらわしい」と感じてしまうことです。
そのため、一括査定に対してかなりネガティブな考えをもったユーザーさんも増えてきましたが、車を「早く」「高く」売るためには今でも有効な方法の一つと言えます。
中古車市場の相場が上がる時期に車を売る
需要が高まる季節や特定のイベント期間に販売することで、車の価値を上げることができる場合もあります。
年度末は自動車業界の繁忙期
車業界では年度末が決算時期となっていて、新車を購入するユーザーと販売する側のカーディーラーも「買いたい」「売りたい」という需要も供給も高い時期です。
年度末に車を購入するメリットは、値引きが多くオプションプレゼントなどのキャンペーンが実施されているので新車を安く購入することができることです。
結果的に1月、2月、3月と年度末に近づくにつれて新車の商談と同時にこれまで乗っていた車の下取りや買い取りの件数も多くなります。
また3月は新社会人や転勤で引っ越しを控えている人たちが新生活に向けて車を購入しようとしている時期でもあるので、新車・中古車とわず車の売買が活発に行われます。
この時期に車を売るほうが、需要が高いことで中古車の相場も上がっているので、ふだんよりも車を高くうることができます。
引っ越しと中古車の需要の関係
さきほど述べましたが、引っ越しに関連するイベントとして車を手放す人や新たに車が必要になる人が増えるのが引っ越しの季節です。
引っ越しが多い季節とは、転勤などが多い年度末と、同じく半期後の9月も引っ越しが多くなり、車の売買が活発に行われます。
一括査定に申し込む前にやっておくこと
車をキレイにしておく
車を高く売るためには、車の外観や内装をきれいにしておくことで、大事に扱ってきたという印象を持ってもらうことができます。
また、オイル交換のステッカーもチェックしてくることがあり、メンテナンスも行っておくと評価が上がる可能性があります。
ただし大きな修理をしても修理費を回収できるほどの評価額アップにはならないので、エコン修理やオイル漏れ修理はやらないほうがいいでしょう。
車内に忘れ物や個人情報が残っていないかチェック
室内をキレイにしておくことと同時にやっておくこととして、車内の片付けです。
レシートや領収書はもちろん、子供のおもちゃがフロアに落ちていることもありますし、紙くずやお菓子の欠片がこぼれているままでは査定にいい印象を持ってもらえません。
もちろん個人情報を他人に渡してしまわないという意味でも会員カードや過去の整備記録簿なども処分したほうがいいでしょう。
とくに車検証と一緒に「なんだかよくわからないけど保管したまま」という書類などはいったん車検証入れから出してそれぞれチェックしておきます。
オイル交換の伝票や納品書は、よく見ると住所や氏名などが書き込まれていることも多く、車を売るときには必要のないものなのでシュレッダーにかけてしまうなりしましょう。
車を高く売るための交渉術
交渉するまえに情報を整理しておく
買取業者との交渉に臨むまえに自分の車の情報をしっかりと整理して把握しておく必要があります。
車の相場やグレードなど、車に詳しくないユーザーでは、業者に有利な商談で進んでしまい「いいカモ」にされてしまいます。
走行距離や型式・年式など
買い取り額を大きく左右する要素として、走行距離や年式は非常に大きなウェイトをしめています。
とくに年式は「初度登録は何年式の何月」といった何月に登録したのかも覚えておきましょう。
なかには前期型なのか後期型なのかという境界線があって、たとえば10月末までの登録なら前期型、11月からは後期型みたいなこともあります。
当然ですが前期型と後期型では大きく買い取り額も違ってくるので、初度登録の何月なのかは大事です。
同様に、走行距離に関しても千km単位で把握しておきますが、やはり買い取る側としては「51,000km」なのか「59,000km」では、おなじ5万kmでも印象は違います。
車のグレードやオプションなど
車のグレードも買い取り額に大きな影響を与える要素ですので把握しておきましょう。
たとえば同じ年式の車種でも「X」「G」「L」といったグレードを表す表記が車の後ろ側にエンブレムで表していることもあります。
できればその車を購入したときの売買契約書などでその車のグレードを知っておくと間違いないです。
ほかにも、オプションとしてエアロパーツや快適装備を追加している車の場合もあるので、しっかりとアピールできるように覚えておきましょう。
車の状態も把握しておく
一括査定を依頼する前に車の外観や内装に傷や汚れがないかをしっかりと確認しておきましょう。
そのためにキレイに洗車をしておくことで傷や凹みを見つけることができるので、それぞれをメモしておくなりしておきます。
買い取り業界でのあるあるなトラブルとして、査定をしたあと、車を引き取る際に「このキズは査定のときにはなかったので買い取り額を減額します」みたいな直前の買い叩きがあります。
これを防ぐには、査定直前にキズなどを業者に報告しておくことでトラブルを未然に防ぐことができます。
なによりも、事前にここまで準備しているユーザーに対して、「ちゃんとしているし、気が抜けない相手だ」と思わせることができるため、足元を見られることもなくなります。
車を手放す日程を決めておく
車を買い取る業者側としては、その車をいつまでに売ってもらえるのかという、買い取れるまでの日数はかなり大事です。
彼らは業者とはいえ、サラリーマンであることが多いので、1ヶ月の買取台数がノルマとして設定されていることも多く、当月なのか翌月なのかで買い取る都合も違います。
「今月の買取実績にしたい」という算段で高めの査定額を用意していたのに、翌月にならなりと買い取れないとなると、買い取り額を最大限に引き出せないことがあります。
売却してもいい最低金額を決めておく
一括査定を利用する前にリサーチする
先にディーラーや大手の買取店で査定を受けておいて、だいたいのその車の買い取り額を把握しておくことで「これ以上安いなら売らない」という最低ラインを決めておくといいでしょう。
そのうえで一括査定を利用する場合のたたき台にすることができるので、交渉をするうえでの根拠にもなります。
「〇〇のディーラーでこの金額を出してくれたのだからそれ以上の買い取り額を希望します」という切り出し方をすることができるわけです。
新車購入の商談と抱き合わせの査定の場合
ディーラーで新車を購入する際に、下取り車として現在の車を査定してもらった場合、ディーラー側がかなり安い査定額を出している可能性があります。
とくに新車のほうでしっかりと値引きを引き出せている場合は要注意で、ディーラーの営業マンは新車の値引きと引き換えに下取り車の査定を安く出している可能性があります。
つまり、ディーラーで出してきた査定額を一括査定の売却してもいいラインにしてしまうと、安めの金額で交渉が決まってしまうことがあります。
また、ディーラーの営業マンのなかには買取査定の知識が豊富ではないスタッフもいるので、かなり雑な査定しかしていない可能性があります。
例えば、トヨタディーラーで別のメーカーの車の査定を出してもらった場合、下取りした車を再販するのが難しい車種ではかなり安い下取りになります。
また、そもそも他社の車のグレードなどに詳しくない若い営業マンが査定をした場合、オプション品などの付加価値に気が付かないままで査定額を出しているケースもあります。
買取業者にはライバルが必要
交渉をするうえで大事なこととして、買い取りを有利に進めようとする業者に「気が抜けないライバル」をあてがうことで査定額を引き上げることができます。
とくに人気車では買い取ったすぐに再販ができることもあり、まるで株式の短期売買のようなスピード感が必要になり、多少は利益が減っても「買い取った者がち」になります。
そのため、ライバルが強気な査定額を出してきた場合は、出せる買い取り額のマックスを出して対抗してくることもあり、オークションのように活発に値段交渉がすすむことがあります。
ライバルは多いほどいいのですが、多すぎると「うちは撤退します」と場が白けてしまうこともあるので3社くらいに競ってもらうのがいいでしょう。
談合させない
地元の買取業者が集まった場合、LINEなどで連絡を取り合って買い取り額を業者のあいだで談合することがあります。
そのためには事前にどの業者が呼ばれているのかを分からせないようにすることも有効で、できれば同時刻に来てもらって時間の余裕がない状態で査定をすすめると談合は起きにくいです。
よくある「名刺入札」が有効
「一発勝負」というプレッシャーをかける
車の一括査定サービスでよく使われるテクニックとして、買取業者を同時刻に集めて、同時に査定を依頼しそれぞれの名刺の裏側に買い取り額を記入、いっせいに開示するというやり方があります。
この場合も集まってもらう業者は3社くらいがちょうどよく、2社では弱く、4社以上になると同時刻に集まってくれないことがあります。
まとめ
今回は一括査定サービスを利用した車を高く売るための交渉術を紹介しました。
一括査定サービスを申し込むまえにやっておくこと
・車の情報を整理し車種・年式・グレードなどを調べておく
・オプション品などの付加価値がないかチェックする
・具体的に車を手放してもいい日を決めておく
・車の外装や室内をキレイにしておく
・車内に個人情報が残っていないかチェック
一括査定を上手く利用する交渉術
・一括査定に申し込んだら業者を同時に呼ぶ
・同時に来てもらう業者は3社ぐらいがおすすめ
・業者に対して名刺入札をしてもらう
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