今回は『カーセンサーとMOTAはどっちがおすすめ?』と考えているユーザーさんに向けた内容ですが、結論を言えばどちらもメリットとデメリットがあります。
つまり、利用しようとするユーザーさんによって一括査定のカーセンサーなのか、3社とだけ交渉するMOTAなのかが違ってくるのです。
『カーセンサー』と『MOTA』は対照的なサービスに感じますが、共通点もあり利用を検討している人にはそれぞれの違いを知っておきたいところです。
『車を高く売りたい』というのはどのユーザーさんでも同じことですが「一括査定はやめておけ」とか「営業電話が鳴り止まない」といった悪い口コミもネット上で話題です。
それに対してMOTAの『最大3社とだけやり取りする』というキャッチフレーズに対しては、「MOTAは一括査定よりも査定が安くなるのでは?」という疑問が湧いてしまいます。
それぞれの強みを知ったうえで、どちらのサービスが自分にとってメリットが多いのかを確認しておきましょう。
カーセンサーとMOTAを比較してわかったこと
ざっくり比較
まずは2つの買い取りサービスを比較するときに重要な要素があります。
参加企業の所在地 | 営業電話 | |
カーセンサー | 全国的に網羅 | 多い |
MOTA | 都市部に集中 | 査定額が上位3社だけ |
※2024年1月調べ
この2点にクローズアップして比較していきます。
都市部で査定を依頼するメリット
まず査定を依頼する地域が「都市部なのか」「地方なのか」でどちらのサービスををおすすめするのかが違ってきます。
その大きな理由として、周辺に買取業者がどれくらいあり結果的に何社がアプローチしてくるのかがポイントになってくるからです。
先に結果をいってしまうと、都市部ではカーセンサーとMOTAのどちらを選んでもかなりの高額査定が期待できるということ。
それに対して地方ではMOTAに参加している業者がまだまだ少なく、査定依頼をしても思うほど業者からアプローチがないということです。
参加する企業の数はカーセンサーの700社に対してMOTAは490社(2024年1月現在)となっていますが、カーセンサーは地方の買取業者にもネットワークがあります。
つまり200社の違いよりも、全国的に網羅しているかという点ではカーセンサーに軍配があがります。
カーセンサーのメリット
とにかく車を高く売りたい人にはおすすめ
カーセンサーはパソコンやスマホなどで査定申し込みをすると、その情報がカーセンサーに加入している業者に一斉に通知される仕組みになっています。
そのため、買取店に車を持ち込んで査定を依頼するような非効率なことは不要でスピーディに査定を多くの業者に依頼することができます。
それぞれの業者が実際に車を査定して、その場で査定額を具体的に出してくれるので、今現在の自分の車の相場を正確に知ることができます。
業者に競合させることができる
複数の業者と交渉することで、「A社は80万円だった」「B社は85万円、おたくはいくら?」といった具合に提示された査定額を叩き台に価格交渉をすることができます。
ただし具体的な買取額を出さず「75万円から85万円で」とか「今ここで決めてくれるなら85万円」という感じで他社との競合をさせないように言ってくることもあります。
交渉が得意な人や営業トークに負けないようなメンタルも必要
一括査定は、うまくやればかなり有利な買取額を引き出すこともできて、なおかつすぐに車を手放すこともできるので急いで車を処分したい人にも便利なサービスと言えます。
そのいっぽうで、ゴリゴリとセールストークをしかけてくる買取業者と対等にやり取りするメンタルも必要になり、お金に対してシビアにはっきりと言えることも大事です。
カーセンサーのデメリット
営業電話がエグい
一括査定サイトのカーセンサーに査定依頼をすると、買取業者からの「アポ取り」の電話が鳴りはじめます。
なかには、査定依頼があった電話番号に対して電話がつながるまで自動で電話をかけ続ける機能をセットしている買取業者もいるので、それだけでうんざりしてしまうことも。
そのうえ、それぞれの業者と査定の日程スケジュールをやり取りする必要がありますが、それだけで疲れてしまうという人もいます。
しかも実際に査定をしてもらった場合、その場で売買契約を結ばせようと、それぞれの業者があの手この手のセールストークや長時間の居座りをされることもあります。
買い換え予定の納車が早まって慌てて今の車をネットで一括査定してみたら電話が午前中だけで70件以上も…怖くてどれも出ない事にした
— 孫將 (@Sonshou1) October 18, 2023
地方では「鬼電」がかからないことが多い
都市部では一括査定の依頼をしたとたんに電話が鳴り続け、電話を切ると別の業者からすぐさまかかってくるという煩わしさがあります。
いっぽうで、近くに買取査定業者がほとんどないような地方では営業電話がかかることも少なく、その差は非常に大きいです。
「ナビクル」と「カーセンサー」に登録すると鬼のように営業電話来るって見たけど、田舎なんで3件しか電話来ない笑
— 歌川ルイス💜🦇@サスペンス系youtuber (@utagawaruisu) March 10, 2020
買取業者が集まらないなら一括査定にメリットがある
売却しようとしている車がマニアックなモデルや旧車、不人気車なら少しでも多くの買取業者にアプローチしてもらうという意味で、地方では一括査定がおすすめとなります。
つまり都市部では営業電話が殺到するデメリットが、地方ではちょうどいいくらいの業者とやり取りできるメリットになります。
MOTAのメリット
カーセンサーとの違いは営業電話が少ないこと
MOTA車買取のサイトを利用して、愛車のシビックタイプRユーロを売却🚗
ディーラーの査定よりもかなり高い査定額を提示してくれて、MOTA車買取を利用して、大満足💡
しつこい営業電話もなかったし、基本的にメールでやり取り🆗でした☺️
それにしてもシビックタイプRユーロは完璧な車だったな~🚗 pic.twitter.com/aor79wuLC3
— bran-travel (@BranTravel) February 15, 2022
カーセンサーのような一括査定サイトのデメリットは営業電話の多さや、それぞれの業者との交渉にメンタルが削られることです。
MOTAでは一括査定のデメリットをなくすためにオークション形式を査定依頼の「前半」に取り入れています。
ネットで査定を依頼することで、それぞれの買取業者に情報が入り、そこで入札形式で買取額のおおよその金額を提示するようになっています。
翌日の夕方までが入札できる時間になっていますが、そのなかで最も高い査定額を入れてきた上位の3社だけが査定依頼者に直接アプローチできる仕組みになっています。
しかも依頼者が入力した情報はすべての業者にはわからないので個人情報の共有も限定的です。
なおかつ入札した金額はそれぞれの業者にはわからないので、買取業者は上位3社に入って交渉するためにできる限り高い買取額を入札するのです。
MOTAのデメリット
地方では入札が少ない
MOTAの入札1件しか来なくてワロタ
金曜日は車屋定休日多い説ある?(ない)#アルファード#mota#査定#買取 pic.twitter.com/Cripiazaup— mt.tsuchi (@MtTsuchi) December 24, 2022
MOTAに参加している買取業者はカーセンサーよりも少なく、2023年現在では200社ほど少ないです。
それ以上にそれぞれの業者のカバーするエリアが違っていて、MOTAは都市部周辺の全国展開もしている大手買取業者が多いです。
つまり地方でMOTAに買取依頼をしても、そもそも参加して入札をしてくる業者が少ないケースがあり、「上位3社だけ」とうたいつつ、実際は1社しか入札がなかったケースもあります。
他社との競合があることで入札額も高くなり、査定をしてからの交渉でも熱いやり取りになるはずですが、1社や2社ではそれも期待できません。
都市部で人気車を売るなら合理的
人気車なら地方でも入札が複数社から入るのでMOTAを利用するメリットが出てきます。
それでも時期などによっては入札数が少なくなってしまう傾向にあるので、11月、12月などの買取業界では閑散期となるような季節では一括査定のほうがいいのかもしれません。
つまりMOTAの「人気車でも電話営業を限定できる」「地方では入札が少ない」というメリットとデメリットを考えると都市部で人気車を売るにはかなり便利なサービスといえます。
ここでの人気車とは、ミニバンや高年式車、SUVなどを指しますが、プリウスなどのトヨタ系のハイブリッドカーも人気は高いです。
カーセンサーとMOTAの査定方法の違いは?
カーセンサー|参加業者すべてが査定
一括査定サイトのメリットであり、煩わしいところが査定を依頼するすべての業者が別々に買取査定をしてくることです。
そのため、査定のために時間と場所を決めておくというアポ取りをしておく必要があり、査定をしたその場で買い取りの交渉をしてくる業者もいるのでそれなりに時間を割くことになります。
ただ、別々の業者に同じ日時をして同時に査定をしてもらうというやり方もあり、さらにその場で査定額の交渉をしてもらうという方法もとれます。
実は車を高く売るためのかなり有効なやり方として、一括査定サイトで複数の業者にアプローチ、目の前で競合させるというやり方もあります。
MOTA|高額査定額の上位3社だけが査定
一括査定のカーセンサーに対して、MOTAの査定の進め方はあくまでも選ばれた上位3社だけに交渉権があります。
最大で20社が入札できるようになっていますが、実際はユーザーの電話番号などの情報が開示されるのは入札額上位の3社だけです。
とはいえ、かならず3社と交渉しなければならないこともなく、たとえばニュースなどで不正やブラックな経営をしていたことが報道されたような業者は査定を断ることもできます。
「なんかここの会社は信頼できないな・・。」と感じたら断ることができるのもMOTAのメリットです。
カーセンサーとMOTAどっちがおすすめ?
今回のお話のまとめとして、カーセンサーとMOTAのどちらを利用したほうがいいのか?
ポイントとなるのが、『業者と接触する時間と労力』『MOTAは地方では弱い』という2点です。
【カーセンサーがおすすめな人は?】
・とにかく1,000円でも高く車を売りたい
・電話営業を多数受けても平気
・買取額の交渉も得意
・不人気車やマニアックな車に乗っている
・地方に住んでいるのでMOTAでは入札が入りにくい
こんな条件にあてはまる人にはカーセンサーがいいのかもしれませんが、多数の営業電話が嫌だという方はオークション形式にすることもできます。
【MOTAがおすすめな人は?】
・買取業者が多い都市部に住んでいる
・多少の金額よりも手軽に車を売りたい
・電話営業や査定額の交渉が苦手
・人気車や高年式車に乗っている
・キャンセルもできるサービスを希望している
近くに買い取り業者が多く店舗をかまえるような地域ならMOTAの強みが発揮されます。なおかつMOTAは査定を受けたあとで「今回は売りません」とキャンセルもしやすいです。
査定の結果に納得できず、もっと高く買い取ってほしい場合は、あらためてカーセンサーなどの一括査定にチャレンジしてみるのもいいでしょう。
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